一晩で殺人容疑者になった平凡な大学生と三流弁護士の熾烈な戦い
写真出典：쿠팡플레이, 초록뱀미디어, 더 스튜디오엠, 골드메달리스트
イギリスドラマ”クリミナルジャスティス(Criminal Justice)”のリメイク作。キム・スヒョン、チャ・スンウォン主演、ドラマ”熱血師弟”、”パンチ”（めちゃめちゃ名作！）で感覚的な演出力を認められたイ・ミョンウ監督（最終話に留置所に入る？）の作品で超超話題作。
韓国版のアマゾンと言える、ショッピングモール業界No.1のクパンがNetflixに勝つために作ったクパンプレーのオリジナルドラマ。
クパンの野心と覚悟が、その膨大な制作費の投資とキム・スヒョン、チャ・スンウォンという大物のキャスティングで十分感じられる。2021年後半第１の期待作品でもあった。クパンWOW会員なら無料で視聴可能なコンテンツである。
結果的にはNetflixに勝てることを見事に見せてくれた！クパンすごい！
［目次］
１）ドラマ概要
３）企画コンセプト
４）あらすじ
５）登場人物
６）ドラマの見どころ
７）総合評価
ドラマ概要
ジャンル: 法廷、犯罪スリラー
話数：8話
放送チャンネル：COUPANG PLAY
キャスト：キム・スヒョン、チャ・スンウォン、キム・ソンギュ、キム・ホンパ
放送時期：2021年11月ー
視聴率：話題性1位
こんな方にオススメ
・犯罪、法廷ジャンルの映画、ドラマ好きな方
・キム・スヒョンのファンの方
・司法刑事制度の問題など真剣なテーマに興味ある方
・自分が犯人になった辛い気分を味わってみたい方
企画コンセプト
その夜、車に乗せなければよかった。
彼女の家に入らなかったらよかった。
逃げなかったらよかった。
でも、あなたならそうできたのかしら？
たった一晩の逸脱で平凡な大学生から殺人事件の容疑者になったキム・ヒョンス、
雑犯の弁護で暮らしている三流弁護士シン・ジュンハンと
刑務所内の最上位権力者ド・ジテが彼に手を差し伸べる。
真実を問わない法曹人と生存を保証する犯罪者、誰の手を握るべきか？
あらすじ
平凡な大学生のキム・ヒョンスはペンションで遊んでいる友達のパーティに行くためにお父さんのタクシーでペンションへ向かう。タクシーに乗ろうとするお客さんを断れ続けていく中、あっという間にある若い女性がヒョンスのタクシーに乗ってしまった。
ハン江へ行ってくださいという女性を追い出せなかったヒョンスはハン江で魅力的なお客ホン・グクファの一晩の彼氏になって、一緒にアイスクリームを食べながら楽しい時間を過ごす。高級な住宅で一人で住んでいるグクファは１週間前まで一緒に住んでた友達と大喧嘩をした後今は一人で住んでいるとヒョンスを家に連れていく。
ヒョンスは彼女がくれる麻薬と何種類の結構の量のお酒を飲む。突然ナイフで手を刺すゲームを始めるクックファの手を刺してしまったヒョンスは慌てるが、グクファは何でもないようにヒョンスを誘惑し２階の寝室で二人は熱い夜を過ごした。
目を覚めたヒョンスはもう家に帰ろうと思って２階にいくけど、血だらけになって死んでいるクックファを発見する。急いで家から逃げ出したヒョンスは車のキーを家の中に置いてきたことに気づき、玄関のガラスを破って再び家の中に入る。自分が殺人犯に疑われるのが怖くなった彼は食卓上のグックファの血を拭いた後、彼女の手を刺したナイフを持ち出してタクシーで現場を去った。
家に帰る途中、飲酒測定に応じようとした時、測定機の電池がなくなったため、ヒョンスは警察と一緒に署へ向かうことになる。ホン・グクファの隣人の申告で彼女の自宅の前にはすでに警察が来ていた。警察署で飲酒測定を待っていたヒョンスは彼の行動を変に思った刑事によって所持品を捜索をされ、隠れていた血がついたナイフを発覚される。飲酒運転で麻薬、そしてナイフを所持したヒョンスはその場で緊急逮捕される。さらに、彼の体は血塗れだった。
生計のために雑犯弁護を専門にしている弁護士シン・ジュンハンは留置場で善良な目をして落ち込んでいるヒョンスを見かけ、彼に声をかける。
登場人物
キム・ヒョンス
（キム・スヒョン）
”なぜ誰も私の話を聞いてくれないです？”
”最善を尽くして潔白だったし、あまりにも悔しかったし、とても恨めしかった”
誰よりも平凡で落ち着いた性格の誠実な大学生。
ペンションでパーティをしている友達と合流するためにお父さんの営業用タクシーでパーティ場に向かう。そのたった一晩の逸殺で彼の人生はどん底に落ちてしまう。その夜、お父さんの車でパーティへ向かわなければよかった。ホン・グクファを乗せなければよかった。彼女がくれた薬を飲まなければよかった。彼女とナイフゲームをしなければよかった。。。
その晩、自分が選択した行動一つ一つを後悔しても、もう意味がない。
誰も、弁護士さえ彼に真実を聞かない。彼は段々と、もしかしたら自分が彼女を殺したかもしれないと自分を疑い始める。
拘束された彼が立ち向かわないといけないのは裁判だけではなく刑務所での生存があることを、彼はまだ気づいていなかった。
シン・ジュンハン
（チャ・スンウォン）
”ヒョンス、これからは真実はあまり重要じゃない”
20年以上雑犯弁護を専門にしている三流弁護士。
現金３万円からの弁護サービスで合意と執行猶予のプロ。 国家科学捜査院の博士である妻と離婚し今は古い建物の中の弁護士事務所で一人暮らしをしている。元妻の電話番号名は’愛してた女’。
最近は足の甲のアトピーで苦しんでいて病院から、漢方薬、針療法、民間療法まで試しているけど全然治らず、スリッパーを履いて裁判に行ったりもする。
善良な目をしているヒョンスを救ってあげるために、積極的に調査をし始める。
ト・ジテ
（キム・ソンギュ）
”あなたが、殺したか殺してなかったかは興味ない”
北部刑務所の在監者。色気あふれるオッパ！
刑務所の王のような存在で刑務官から在監者みんなの上で君臨しているカリスマある存在。刑務所内で普通に携帯を持って外と連絡をしているし、寿司から服、麻薬まで全てを自由に入手できる能力者。ヒョンスに興味を持ってヤクザ達から彼を守ってくれる。
ホン・グクファ
（ファン・セオン）
お酒に麻薬、不倫も楽しんでる美大生。
魅力的な女性で何年前に母が亡くした。一緒に住んでた友達を大喧嘩してから今は一人で高級の住宅に一人で住んでいる。ヒョンスに一晩の彼氏になることを提案してアイスクリム代を払わずに逃げたり、会ったばかりの男子を家に連れてきたり、ナイフで危ないゲームを楽しんだりする危険な人物。
ヒョンスと一晩を過ごした後、ナイフで13回刺され死亡してしまう。
アン・テヒ
（キム・シンロク）
地獄に行ったパク・ジョンジャ 。ソウル中央地検所属の検事。部長検事職を狙っている野心家。老練なネゴ力、政治力、進行力でベテラン刑事達や弁護士達も自分が思う方向に動かせる人物。
自分の間違いさえ、マスコミでは逆にアピールしたりする、典型的な腐敗した法曹人。
パク・サンボム
（キム・ホンパ）
”彼の善良な印象に騙されちゃダメです”
ソウル中央警察署所属で30年以上経歴のベテラン刑事。
定年退職を3ヶ月残している時、ホン・グクファの殺人事件を起きる。
善良な目をしているヒョンスをその日の状況、証拠、自分の経験と感を元に犯人だと確信して、他の可能性を排除して標的捜査を進める。
ソ・スジン
（イ・ソル）
ペイペイ弁護士。
国内の有名なローファームに入社したばかりの新人だけど、キム・ヒョンスと同じ大学校出身ということで代表弁護士にスカウトされ、ヒョンスの弁護を担当するようになる。初めはシン・ジュンハン弁護士を無視するけど、段々と彼の老練な仕事ぶりに感嘆しながら彼といいチームプレーをしていく。美しい脚で、シン・ジュンハンの’愛してた女’から警戒される。
パク・ドゥシク
（ヤン・キョンウォン）
ヒョンスが刑務所に入る時から同じ護送車で入ったヤクザ。ヒョンスの監房の在監者を虐め、自殺させた後、次のターゲットとしてヒョンスを狙っている。
ヒョンスに無理な数のタバコを要求しながら彼を虐めたところ、ジテに倍以上に殴られる。その後も諦めずにヒョンス狙う卑劣なやつ。
※”愛の不試着”でソン・イェジンとよく口論した北朝鮮軍人
ドラマの見どころ
１）キム・スヒョンの演技
スター性、演技力両方を持っているキム・スヒョンはみんなの期待に素敵な演技で答えてくれた。落ち着いた性格の大学生ヒョンスが、恐怖に怯えて泣きながら叫ぶシーンはリアルすぎて心が痛いくらい。
シーンによって変わる表情や喋るトーン、目線の処理全てがキム・ヒョンスという平凡な青年のそのものになっていてすごい。
彼の吸引力ある涙と演技で視聴者はヒョンスの観点で事件から緊急逮捕、その後の展開を一緒に体験するような感覚になる。その中でヒョンスが感じる司法刑事制度の矛盾や容疑者になってしまった無罪の人の悔しさ、刑務所内の恐怖、そして法廷で感じる絶望感がリアルに伝われて辛い。
ヒョンスは少しずつ生存のために変わっていき、後半にはすでに挫折して無表情になっていくのも彼の巧妙な表情の変化で説得力が増す。このドラマでキム・スヒョンの渾身の演技は既存の彼の名声を超えるくらい素敵すぎる。
彼に惜しかったがあるとすると、１話でホン・グクファとのベッドシーンで上半身を出したキム・スヒョンの筋肉が完璧すぎて、リアルさが落ちたくらいかなw（平凡な大学生はそんな腹筋、持ってないよ！）
チャ・スンウォンはモデル出身で様々な映画とドラマに出演した中堅俳優。妻より4歳下で家庭的な男として昔から有名。特にチャ・スンウォンの長男の実の父が、親子訴訟をかけてから、チャ・スンウォンの妻の離婚経歴が大衆に初めて知らされ、その息子も実は妻が連れてきた子だというのがばれた時見せたチャ・スンウォンの責任感強い姿で、人として彼の好感度がとても高くなったことがある。当時の訴訟はニュースに出るくらいだった。
その後も家庭的な人としてずっと好感度高い俳優だった、チャ・スンウォンは人気PD、ナ・ヨンソクにその料理実力が知られ、小さい島の中で一日三食を作るリアル芸能プログラムに出演することになる。その番組で朝から晩まで、キムチから多様な韓国料理、魚を捌いたり、ピザーを生地から作って焼いたり、出演者みんなの母のように食べ物を作って食べさせる熱心な姿で、チャ＋アジュンマ（お婆さん）＝”チャジュンマ”という愛称で国民的に愛されるキャラクターになった。
彼の影響で料理できる男の魅力が爆発的に流行になって、その放送の後、実際料理を習ったり作る男子たちが増えているし、韓国ドラマの中にも女子ではなく男子が料理するシーンが圧倒的に多くなっている。
三食ご飯ー漁村篇ー中
そんな好感度高いチャ・スンウォンが久々にドラマに出演するだけでも十分話題性が高い。
さすが！人間味溢れる弁護士役を独特なキャラクター分析で魅力的に作っている。独特なヘアースタイルとファッション（いつも同じコート）、整理されてないヒゲでコミックながらも諦めずに、奮闘するベテラン弁護士を演じ切っている。
アトピーで体のあちこちを割り箸で掻き続けたり、愛してた女との失望的な夜のどうでもいい言い訳、長い髪を後ろにかけながらインスタントラーメンを食べるシーン、感動的な法定での弁論まで彼にしかできない新しいキャラクターに惚れてしまう！シン・ジュンハン弁護士を主人公にしたドラマを作っても良さそう。。。キム・ユジョンとシーズン２行こう！
３）司法刑事制度の弱点
キム・スヒョンの演技力で、もし自分もある日突然、主人公ヒョンスのように犯罪に巻き込まれたらどうなるのかがリアルに目の前に広がる感じ。そこで、以外でびっくりするのは初めから最後まで、本人の話を聞いてくれる人は誰もいない事が衝撃。
これが現在の司法刑事制度（原作ドラマのイギリスも同じく）だそう。
弁護士を雇うには相当のお金がかかるし、自分を信じてくれない弁護士は勝手に検事とネゴをして7年とかに同意することを脅迫して来る。現場検証にいく時はマスコミーと判事に悪い印象を当てるために警察はヒョンスにわざと、ヤクザが着そうな派手派手しい服を着させる。（シン・ジュンハンによるとこれは反則だそう）
刑事と検事は誰かを犯人にさせるために、証拠や証言を事前に合わせておくし、そういうことで無罪の人の声、真実は段々と力がなくなっていく現実を心が痛いくらいリアルに体験するようになる。
あまりにも誰も信じてくれないからか、ヒョンス本人も段々と自信を無くして、ドラマ後半には裁判中あくびをするくらい挫折して無気力な姿を見せるのが何よりも恐ろしい。
最後に検事がニュースで発表する時、間違いを認めず、自分たちの素晴らしい成果だと発表するのも超ムカつく。（パク・ジョンジャ、地獄にいけ。。。）
刑務所内の暴力や腐敗もリアルで怖い。ドラマ’刑務所のプレーブック’をみて浪漫を感じる場合じゃない。
総合評価
Netflixに勝つために作ったクパンの第１番目のオリジナルドラマ。韓国若手俳優でNo.1のキム・スヒョンと’チャジュムマ’で国民的に愛されている中堅俳優チャ・スンウォンの共演は大成功に幕を閉じた。
さすが、キム・スヒョン、やっぱりチャ・スンウォン！の好評の中、20億円の製作費は価値ある投資だったはず。Netflixの資金がなくても勝てる良質のドラマが作れることを堂々に見せてくれるクパンに拍手を！パチパチパチ！
このドラマは誰が犯人かはあまり重要ではない。視聴者が各自主人公ヒョンスになって、実に迫って来る司法刑事制度を体験しながら、その制度の問題点を感じることがドラマのメイン主旨だそう。
全８話の中に緻密に計算された構成と演出で一瞬も無駄なく、変なPPLもなく、最初から最後まで超集中して見れちゃうくらいめちゃ面白い。
ドラマが終わったあとの余韻は笑いや涙でもなく深い嘆息になる。
重いテーマだけど面白いし、淡々と進行されながらもその恐ろしさが根深いドラマ。イギリスの原作を超える傑作。これは見なくちゃ！
写真出典：쿠팡플레이, 초록뱀미디어, 더 스튜디오엠, 골드메달리스트
［目次］
１）ドラマ概要
３）企画コンセプト
４）あらすじ
５）登場人物
６）ドラマの見どころ
７）総合評価
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最後まで読んでいただきありがとうございます！
XOXO
